キャ〜ッ〜!・お・ば・け・
2007年8月29日俳句には季語と言うのがある。
お化けにも季節感があり、夏がピッタリ来る。
雪女、或いはなまはげの行事の雪国のことがあるのではそうとは言い切れまい。
北国のお化け事情がよくわからぬが個人的にはお化けは夏のもの。
昨夜7時から9時25分まで全く消え、現れる完全月食みたいであり、
佐賀北の甲子園スルスルット優勝みたいな物。
まだまだ過ごしきれない昼間の暑さゆえの納涼の一コマの幽霊話。
幽霊は怖い。
「うら〜〜めしや〜}
お化けも怖いがその比ではない。
応挙の掛け軸なんぞ、くれると言っても・・
(・・鑑定団からTELがあった・あっ!応挙の掛け軸・・ください・・)
そのお化けよりも幽霊よりも
日向の地の「ガモジン」ほど怖いものはない。
幽霊と化け物を足したもの。
魔物怨霊もののけの総トータル・キングオブザキング
言い伝えを聞いただけで実際見てない(笑)ので旨くいえない。
「ま〜〜だ、あそんじょうるが〜}
「ガモジンにさらわれて〜くわるるっど〜〜」
「ハヨゥ〜〜寝らんか〜」
「ガモジンがくっど〜〜」
電信柱を利用した外灯も多くはなく、なまじあっても、
集落の財政事情から電球は切れたまま。(結果ないじゃん!)
偏狭な山間の集落は夜は真っ暗。
星明りを頼りで、月明かりなんかあれば最高の照明器具。
あの時なんのようで、あれどこにいってたのかな〜。
用事を思い出さないなぁ〜。
夜は暗くて怖かった。
シチェーション整った場での「ガモジン」である。
創造性、想像性豊かな子供の頭脳は「ガモジン」を必死に描き出す。
・・・襤褸(ボロ)をまとい山伏の持つ棒を手にシャリン!と鳴らし
大きなお腹にズ〜ット上を見上げると・・・
髭はは顎も口も伸び放題・・口は割け・・・眼は飛びっきり大きく・・・ああ〜こわ〜〜い。
効果百倍。
着物のすそをそれぞれ両手で右、ひだり捲り上げ、急いで蚊帳をめくり小走りに逃げ込む。
「ガモジン」そこまで追っかけて、きている、
枕を抱きしめお湯に投げ込まれたエビの如く折り曲げて
睡眠の神様のご招来がはやからんことを祈ってムニャムニャムニャ呪文を唱える。
「ひつじが一匹〜」ドコでは間に合わぬ。非常事態である。
ところが頭の中にはガモジンがとりついてて恐怖心は増すばかりで眠りどころではない。
助けを求めるも、手をさわってて欲しいも兄貴たちはすでに寝入っている。
バシャュ!バタッ!カシャカシャン、ガチャガチャ、ガチャン!
おびただしき擬音がガモジンの足音なんであろうか。??
そのわりには音だけで一向にこないな〜〜。
♪ほんにあなたは屁のような〜。都々逸かい。
意を決死、高鳴る心臓の音を聞きながら。見るしかない。
ムッサりと起き上がる。
蚊帳からでてみると、大人たちの、それぞれの夜の農作業。
かあさんのうたのせかい。
おとうは土間で藁打ち仕事♪
打った後の藁はじゃあ〜どうなるのか。
藁は農家の宝ものである。何にでも使う。
大人総出であっちこっちで作業をしている。
本来昼やるべきだろうが地域に働き者で鳴らした岩雄である、夜、作業(やっ)した
縄ない機械が動いている。
納屋から出して家の中、二〜三本ずつ藁を送り込むと歯車が、か見合わされたりして最終段階では出来たての
縄がとぐろを巻いてる状態で凛としている。
隣近所に迷惑の音が少なきよう、ようしたモンで動力は足踏み。
莚(むしろ)を編む機械はもっと大掛かりで
大島つむぎみたいなのを織る感じで藁の筵を作っている。
薦(こも)なるものは藁をやわらしく20〜30本束ね30センチ位の間隔で
織り上げていく。巻物状にした縦糸の細き縄が数本向こうとこちらに行き来しながら束をかませていくとおりあがっていく。
その台にはすべりがよいようにだろう、ガラスの玉がありひそかに狙っていた。
霜よけに使う。
蓑(みの)は利用に仕方の違いで二つの用途で織り方が少し違った。
通常は農作業時の雨よけの合羽(かっぱ)レインコート、雨合羽である。
夏場の熱い盛りの背中につけて日除け用にも織り上げた。
稲手作りは藁を10本ぐらいずつ右左に持ち米のなってた先のほうで結ぶ。
途中口に含んだ水を吹っかける秘伝の作業法の岩雄が目に付く。
それが作業中の人に引っかかる。
むこっきの強い次男が我慢できなくなりみんなを代表して
「ひっかかるが!」
「むこ向いてしょ〜」
岩雄は意に介さなくどこ吹く風で同じ作業を続けている。
出来上がりを10本束にして縛り上げて本数を仕上げていく。
稲刈りのときの稲穂をこの稲手で縛り我が家に一時保管する。
藁が乾燥してて、籾も乾きそうにしてるから、次の作業の稲こぎ手間が時間短縮になる。
雨に遭うと品質が下がるからでもある。
いくらの工種あげました?ぜんぶやってんですこれらを。
昼間の手伝いだけで文句言ってる子供らと大違い。
両親に長兄次兄親戚の金市叔父さんと早やあがりする袈裟助ワカ爺婆。
それぞれ手や足を使い何時間労働してるのだろうここん家(ち)
麦の藁はあんまり役に立たない。利用する技術が無かったのも知れない。
肥料にするも水分(シル)がでてどうにも具合が悪い。
堅くて折れてつかえそうにない。ジュースを飲むときのストローがわり
高鍋からは帽子にして麦藁帽子で売ってたもんだ。
30円もした新品麦藁帽子を被って翌日は農作業。
稲刈り後お日様を利用して裏返しして乾燥させた稲を、稲手でしばって稲を我が家に運び込む。
次の田んぼでは竹の両端を斜めに鋭利に尖らしてヤマイコで左右に稲手でしばった
稲藁を肩に掛け、田んぼの出しのいいところにまとめ運べる状態に仮に積み上げておく。
全体の仕事配分を見ては持ち帰れない分は、円く円筒状に360度に5〜6Mに積み上げる
天辺には雨よけに円錘状にした藁で急遽作った屋根をあげる。
隣家などより高く、集落一高く誇り高く積んだ。
「エッヘン!」「エヘン!!」
東京がみゆっど〜〜。よしてるあんちゃん〜〜。
できたらお茶の時間。
風呂敷を解くと竹の籠で編んだ容器が出てくる。
カラいもの蒸かした奴。とうもろこし。柿をむいて食べる。握り飯。
たま〜〜にやった!リンゴ
(黒い腐れが必ずあるんだこれが。いわゆる二流品をコソット安くしてもらってたんであろう。)
包丁が足りなく大喧嘩。
「ジャンケン!じゃんけん」
「はよむかんかマッチョルトじゃが〜」
結果頼むことになるチビノせきやん
「かしてんこんげすっとじゃが〜」
壊れないようにテッペンに登り食べる。
どこまでも青く澄んだ空に悠然と白い雲が浮かんでいる。
滴る汗は体中を水をかぶった如く覆いぬれ、流れ落ちている。
吹き抜ける風は命の洗濯。
「ひょい〜いっ。ヒョ〜〜ィ」
風を呼び込んでるツユ子母の声。
すると「ひゅるっヒュ〜〜ル〜〜」と不思議な現象がおこる。
休んでる中そよ風が吹いてるのである。
「かぁちゅあん〜〜こっちもたのむわ〜〜・」
この人呪術師の卑弥呼?
「わ〜〜いッ」
「家ゲ(うちげ)んとがいちばんたけ〜〜。」
隣で作業してる人らはどうしてもこんなに高くは出来ない。
わがやの負けず嫌いと頑張りがよく出ている。
もっとも総て兄たちの力で
「ホィ!ほい!と20kg近くあるのを投げ上げて積みあげたもの。
幼子のわれらは気合は合っても力が及びつかない。
長兄、次兄、三アンチャンら大人の力のたまもの。
で手柄を威張るのはテッペンで騒いでる。一番年下の幼子のせきやん、!
「チリ〜〜ン」自転車から子鈴の音。
商売人は擁したもので時間をピッタリとやってくる。
薄水色のキャンディーの旗を立て
青いペンキで塗った木箱が積んであり、お目当てのもの。
「キャンデ〜〜キャンデ〜〜〜アイスキャンディ〜〜」
低く高くよくとおる声だ
一瞬の緊張感〜〜静粛〜〜
「ドンゲナッチャロカイ??」
このまんまじゃ〜とおりすぐっど〜〜??
唖然としてる〜〜
なんもならんじゃん!
経世会に変わった阿部内閣の額賀財務大臣みたいなもの。
「まこっちぃ〜〜」
ブッブツいって卑弥呼が・・・うごいた。。
根負けだ。
ヒンヤリしたみんなの圧力を察したのであろう。
「いったいった〜〜」
「あんちゃん〜〜。キャンデ〜ど〜〜」
「かいようぅど〜〜」伝令は確実に伝える。
一望見渡せるからさしずめ実況中継最善基地に変わっている。
「おい!すげ〜〜今日はふんぱつじゃ〜〜ヒョットしたら5円が二本づつど〜〜」
「はよッくわにゃ〜〜ぜんぶ、とくっど〜〜」
「三角はかいよらんか〜〜」三アンチャンカラの司令。
「三角もとりよるごたる」
「よっしゃよっしゃ」
一同全員の胸のうちを代弁している。
沈黙の成果が出ている。
キャンデー5円で二本
三角とはビニールにキャンデイー分を入れ凍らせたもの
時間を掛けて食べられ或いはおでこに当て冷やしたりした。
解けても全部食べたことになるので評判がよかった。5円。
稲穂の収穫済みの藁ほど貴重なものは無い。
牛馬の食み(はみ)食料であり、牛馬舎の下に敷いてやりお布団代わりである。
糞尿が加わり田畑の基本肥料の堆肥作りに堆肥舎に大体1週間1〜2回(ど)
清掃兼肥料造りに積み上げられていく
田舎の香水(におい)の主因の一つをなした。くさ〜臭いのは駄農家で無い証拠。
金肥(買ってくる化学肥料)を使わない。土壌成分の微生物がたくさん住んでいる。
豊穣なる土を作る基本である。
駄百姓でない唯一の証明。
見たことがある。流石に隠れそうにやってたのでみな気付いてない。が、岩雄は土を食っていた。
最初は「何ぼ腹が減ってても・・」とおもってたが、気付いた。
同じ田んぼで二度とはしない。
何ケ所かはやるが山の陰部が予想されるところとか湿気部。
要するに環境が同じ状態では一回で終わるわけだ。
田んぼが午後に変わると又やる。
「そんなことはない」で賭けをした。
われらは予測を立てできるだけ岩雄の見える範囲の農作業を探し出し
視線は他方を見てるわけだから作業もおぼつかない。
「アツ!かかんだ・・やるぞ!あちこちみながら、
「パッ!」とツバメの巣造りのときのくちばしのごとき速さで手にとる口に含む。
「やった!」
かねて兄貴に親父は土を食って腹がヘットルのを凌いでると告げ口してた。
「ばかな!」とりあってもくらなかった。
「メメズ(ミミズ)じゃぁあるまいに。」
ほかも同じで、怒られる。
「そげなひまがあるんじゃったらもっといっしょけんめいにやれ。」
「そうじゃキョロキョロすんな」
兄たちの怒号でションボリのせきやん
考えてみたんだが、
土を含み舌の味の力で土壌成分を分析していたんだ。
一家の戸長の研究心と苦労は幼子に解かるはずが無い。
ゴメンネ。成分分析の邪魔して。
こちッら育ち盛りだったモンで卑しくて。
炎天下、陰一つ無い中での作業。ゆらゆらの陽炎の向こうに・・
農作業ズボンのベルトがなく稲手を二本結わいてベルトがわり。
顎と口は何日剃ってなくお構いなし。
太鼓腹がみえ、おおきなお臍さえ見えている。
右も左も膝のところは破けが修理されふせられている。
「ガモジン」の正体は・・・
案外この人・・・・
「ま〜〜だ、あそんじょうるが〜}
「ガモジンにさらわれて〜くわるるっど〜〜」
「ハヨゥ〜〜寝らんか〜」
「ガモジンがくっど〜〜」
昼間でも「ガモジン」は、そりゃぁ〜怖い。
今昔物語での人食う鬼。
「背丈は9尺全身は緑青色、目は一つで琥珀色手の指三本」27巻13話。
門や橋など現世と来世を意味する不気味な境界に出没。
末法思想の平安時代という時代背景である。
自分の体から抜け出して自分を見る。___
「幽体離脱」に近い感覚の実験成功した。
英国とスウェーデンのチーム
バーチャルリアリティ=(仮想現実感)技術を用いた。
米科学誌サイエンスの情報によるとこうである。
英国ロンドン大学で被験者の背後にカメラをおき
其の映像を被験者にかけてもらった眼鏡型デスプレーに映し出し
自身の背中の様子を三次元画像で見えるようにした。
研究者が手に棒を持ち被験者の胸の高さで水平に動かしカメラに近づけ、それがカメラの視野から消えると同時にタイミングよく同型の棒で被験者の胸を突いた。
視覚と触覚の相互作用により自分の体がカメラの位置にあるような感覚を越すようにした。
二分間繰り返すと
「カメラにちかづて北棒が自分の胸を触ったような感覚がした。」
「自分自身のの画像がの背後にいるような気分だった」
カメラに向かってハンマーを振るうと被験者は体をグルットすくめた。
お化けにも季節感があり、夏がピッタリ来る。
雪女、或いはなまはげの行事の雪国のことがあるのではそうとは言い切れまい。
北国のお化け事情がよくわからぬが個人的にはお化けは夏のもの。
昨夜7時から9時25分まで全く消え、現れる完全月食みたいであり、
佐賀北の甲子園スルスルット優勝みたいな物。
まだまだ過ごしきれない昼間の暑さゆえの納涼の一コマの幽霊話。
幽霊は怖い。
「うら〜〜めしや〜}
お化けも怖いがその比ではない。
応挙の掛け軸なんぞ、くれると言っても・・
(・・鑑定団からTELがあった・あっ!応挙の掛け軸・・ください・・)
そのお化けよりも幽霊よりも
日向の地の「ガモジン」ほど怖いものはない。
幽霊と化け物を足したもの。
魔物怨霊もののけの総トータル・キングオブザキング
言い伝えを聞いただけで実際見てない(笑)ので旨くいえない。
「ま〜〜だ、あそんじょうるが〜}
「ガモジンにさらわれて〜くわるるっど〜〜」
「ハヨゥ〜〜寝らんか〜」
「ガモジンがくっど〜〜」
電信柱を利用した外灯も多くはなく、なまじあっても、
集落の財政事情から電球は切れたまま。(結果ないじゃん!)
偏狭な山間の集落は夜は真っ暗。
星明りを頼りで、月明かりなんかあれば最高の照明器具。
あの時なんのようで、あれどこにいってたのかな〜。
用事を思い出さないなぁ〜。
夜は暗くて怖かった。
シチェーション整った場での「ガモジン」である。
創造性、想像性豊かな子供の頭脳は「ガモジン」を必死に描き出す。
・・・襤褸(ボロ)をまとい山伏の持つ棒を手にシャリン!と鳴らし
大きなお腹にズ〜ット上を見上げると・・・
髭はは顎も口も伸び放題・・口は割け・・・眼は飛びっきり大きく・・・ああ〜こわ〜〜い。
効果百倍。
着物のすそをそれぞれ両手で右、ひだり捲り上げ、急いで蚊帳をめくり小走りに逃げ込む。
「ガモジン」そこまで追っかけて、きている、
枕を抱きしめお湯に投げ込まれたエビの如く折り曲げて
睡眠の神様のご招来がはやからんことを祈ってムニャムニャムニャ呪文を唱える。
「ひつじが一匹〜」ドコでは間に合わぬ。非常事態である。
ところが頭の中にはガモジンがとりついてて恐怖心は増すばかりで眠りどころではない。
助けを求めるも、手をさわってて欲しいも兄貴たちはすでに寝入っている。
バシャュ!バタッ!カシャカシャン、ガチャガチャ、ガチャン!
おびただしき擬音がガモジンの足音なんであろうか。??
そのわりには音だけで一向にこないな〜〜。
♪ほんにあなたは屁のような〜。都々逸かい。
意を決死、高鳴る心臓の音を聞きながら。見るしかない。
ムッサりと起き上がる。
蚊帳からでてみると、大人たちの、それぞれの夜の農作業。
かあさんのうたのせかい。
おとうは土間で藁打ち仕事♪
打った後の藁はじゃあ〜どうなるのか。
藁は農家の宝ものである。何にでも使う。
大人総出であっちこっちで作業をしている。
本来昼やるべきだろうが地域に働き者で鳴らした岩雄である、夜、作業(やっ)した
縄ない機械が動いている。
納屋から出して家の中、二〜三本ずつ藁を送り込むと歯車が、か見合わされたりして最終段階では出来たての
縄がとぐろを巻いてる状態で凛としている。
隣近所に迷惑の音が少なきよう、ようしたモンで動力は足踏み。
莚(むしろ)を編む機械はもっと大掛かりで
大島つむぎみたいなのを織る感じで藁の筵を作っている。
薦(こも)なるものは藁をやわらしく20〜30本束ね30センチ位の間隔で
織り上げていく。巻物状にした縦糸の細き縄が数本向こうとこちらに行き来しながら束をかませていくとおりあがっていく。
その台にはすべりがよいようにだろう、ガラスの玉がありひそかに狙っていた。
霜よけに使う。
蓑(みの)は利用に仕方の違いで二つの用途で織り方が少し違った。
通常は農作業時の雨よけの合羽(かっぱ)レインコート、雨合羽である。
夏場の熱い盛りの背中につけて日除け用にも織り上げた。
稲手作りは藁を10本ぐらいずつ右左に持ち米のなってた先のほうで結ぶ。
途中口に含んだ水を吹っかける秘伝の作業法の岩雄が目に付く。
それが作業中の人に引っかかる。
むこっきの強い次男が我慢できなくなりみんなを代表して
「ひっかかるが!」
「むこ向いてしょ〜」
岩雄は意に介さなくどこ吹く風で同じ作業を続けている。
出来上がりを10本束にして縛り上げて本数を仕上げていく。
稲刈りのときの稲穂をこの稲手で縛り我が家に一時保管する。
藁が乾燥してて、籾も乾きそうにしてるから、次の作業の稲こぎ手間が時間短縮になる。
雨に遭うと品質が下がるからでもある。
いくらの工種あげました?ぜんぶやってんですこれらを。
昼間の手伝いだけで文句言ってる子供らと大違い。
両親に長兄次兄親戚の金市叔父さんと早やあがりする袈裟助ワカ爺婆。
それぞれ手や足を使い何時間労働してるのだろうここん家(ち)
麦の藁はあんまり役に立たない。利用する技術が無かったのも知れない。
肥料にするも水分(シル)がでてどうにも具合が悪い。
堅くて折れてつかえそうにない。ジュースを飲むときのストローがわり
高鍋からは帽子にして麦藁帽子で売ってたもんだ。
30円もした新品麦藁帽子を被って翌日は農作業。
稲刈り後お日様を利用して裏返しして乾燥させた稲を、稲手でしばって稲を我が家に運び込む。
次の田んぼでは竹の両端を斜めに鋭利に尖らしてヤマイコで左右に稲手でしばった
稲藁を肩に掛け、田んぼの出しのいいところにまとめ運べる状態に仮に積み上げておく。
全体の仕事配分を見ては持ち帰れない分は、円く円筒状に360度に5〜6Mに積み上げる
天辺には雨よけに円錘状にした藁で急遽作った屋根をあげる。
隣家などより高く、集落一高く誇り高く積んだ。
「エッヘン!」「エヘン!!」
東京がみゆっど〜〜。よしてるあんちゃん〜〜。
できたらお茶の時間。
風呂敷を解くと竹の籠で編んだ容器が出てくる。
カラいもの蒸かした奴。とうもろこし。柿をむいて食べる。握り飯。
たま〜〜にやった!リンゴ
(黒い腐れが必ずあるんだこれが。いわゆる二流品をコソット安くしてもらってたんであろう。)
包丁が足りなく大喧嘩。
「ジャンケン!じゃんけん」
「はよむかんかマッチョルトじゃが〜」
結果頼むことになるチビノせきやん
「かしてんこんげすっとじゃが〜」
壊れないようにテッペンに登り食べる。
どこまでも青く澄んだ空に悠然と白い雲が浮かんでいる。
滴る汗は体中を水をかぶった如く覆いぬれ、流れ落ちている。
吹き抜ける風は命の洗濯。
「ひょい〜いっ。ヒョ〜〜ィ」
風を呼び込んでるツユ子母の声。
すると「ひゅるっヒュ〜〜ル〜〜」と不思議な現象がおこる。
休んでる中そよ風が吹いてるのである。
「かぁちゅあん〜〜こっちもたのむわ〜〜・」
この人呪術師の卑弥呼?
「わ〜〜いッ」
「家ゲ(うちげ)んとがいちばんたけ〜〜。」
隣で作業してる人らはどうしてもこんなに高くは出来ない。
わがやの負けず嫌いと頑張りがよく出ている。
もっとも総て兄たちの力で
「ホィ!ほい!と20kg近くあるのを投げ上げて積みあげたもの。
幼子のわれらは気合は合っても力が及びつかない。
長兄、次兄、三アンチャンら大人の力のたまもの。
で手柄を威張るのはテッペンで騒いでる。一番年下の幼子のせきやん、!
「チリ〜〜ン」自転車から子鈴の音。
商売人は擁したもので時間をピッタリとやってくる。
薄水色のキャンディーの旗を立て
青いペンキで塗った木箱が積んであり、お目当てのもの。
「キャンデ〜〜キャンデ〜〜〜アイスキャンディ〜〜」
低く高くよくとおる声だ
一瞬の緊張感〜〜静粛〜〜
「ドンゲナッチャロカイ??」
このまんまじゃ〜とおりすぐっど〜〜??
唖然としてる〜〜
なんもならんじゃん!
経世会に変わった阿部内閣の額賀財務大臣みたいなもの。
「まこっちぃ〜〜」
ブッブツいって卑弥呼が・・・うごいた。。
根負けだ。
ヒンヤリしたみんなの圧力を察したのであろう。
「いったいった〜〜」
「あんちゃん〜〜。キャンデ〜ど〜〜」
「かいようぅど〜〜」伝令は確実に伝える。
一望見渡せるからさしずめ実況中継最善基地に変わっている。
「おい!すげ〜〜今日はふんぱつじゃ〜〜ヒョットしたら5円が二本づつど〜〜」
「はよッくわにゃ〜〜ぜんぶ、とくっど〜〜」
「三角はかいよらんか〜〜」三アンチャンカラの司令。
「三角もとりよるごたる」
「よっしゃよっしゃ」
一同全員の胸のうちを代弁している。
沈黙の成果が出ている。
キャンデー5円で二本
三角とはビニールにキャンデイー分を入れ凍らせたもの
時間を掛けて食べられ或いはおでこに当て冷やしたりした。
解けても全部食べたことになるので評判がよかった。5円。
稲穂の収穫済みの藁ほど貴重なものは無い。
牛馬の食み(はみ)食料であり、牛馬舎の下に敷いてやりお布団代わりである。
糞尿が加わり田畑の基本肥料の堆肥作りに堆肥舎に大体1週間1〜2回(ど)
清掃兼肥料造りに積み上げられていく
田舎の香水(におい)の主因の一つをなした。くさ〜臭いのは駄農家で無い証拠。
金肥(買ってくる化学肥料)を使わない。土壌成分の微生物がたくさん住んでいる。
豊穣なる土を作る基本である。
駄百姓でない唯一の証明。
見たことがある。流石に隠れそうにやってたのでみな気付いてない。が、岩雄は土を食っていた。
最初は「何ぼ腹が減ってても・・」とおもってたが、気付いた。
同じ田んぼで二度とはしない。
何ケ所かはやるが山の陰部が予想されるところとか湿気部。
要するに環境が同じ状態では一回で終わるわけだ。
田んぼが午後に変わると又やる。
「そんなことはない」で賭けをした。
われらは予測を立てできるだけ岩雄の見える範囲の農作業を探し出し
視線は他方を見てるわけだから作業もおぼつかない。
「アツ!かかんだ・・やるぞ!あちこちみながら、
「パッ!」とツバメの巣造りのときのくちばしのごとき速さで手にとる口に含む。
「やった!」
かねて兄貴に親父は土を食って腹がヘットルのを凌いでると告げ口してた。
「ばかな!」とりあってもくらなかった。
「メメズ(ミミズ)じゃぁあるまいに。」
ほかも同じで、怒られる。
「そげなひまがあるんじゃったらもっといっしょけんめいにやれ。」
「そうじゃキョロキョロすんな」
兄たちの怒号でションボリのせきやん
考えてみたんだが、
土を含み舌の味の力で土壌成分を分析していたんだ。
一家の戸長の研究心と苦労は幼子に解かるはずが無い。
ゴメンネ。成分分析の邪魔して。
こちッら育ち盛りだったモンで卑しくて。
炎天下、陰一つ無い中での作業。ゆらゆらの陽炎の向こうに・・
農作業ズボンのベルトがなく稲手を二本結わいてベルトがわり。
顎と口は何日剃ってなくお構いなし。
太鼓腹がみえ、おおきなお臍さえ見えている。
右も左も膝のところは破けが修理されふせられている。
「ガモジン」の正体は・・・
案外この人・・・・
「ま〜〜だ、あそんじょうるが〜}
「ガモジンにさらわれて〜くわるるっど〜〜」
「ハヨゥ〜〜寝らんか〜」
「ガモジンがくっど〜〜」
昼間でも「ガモジン」は、そりゃぁ〜怖い。
今昔物語での人食う鬼。
「背丈は9尺全身は緑青色、目は一つで琥珀色手の指三本」27巻13話。
門や橋など現世と来世を意味する不気味な境界に出没。
末法思想の平安時代という時代背景である。
自分の体から抜け出して自分を見る。___
「幽体離脱」に近い感覚の実験成功した。
英国とスウェーデンのチーム
バーチャルリアリティ=(仮想現実感)技術を用いた。
米科学誌サイエンスの情報によるとこうである。
英国ロンドン大学で被験者の背後にカメラをおき
其の映像を被験者にかけてもらった眼鏡型デスプレーに映し出し
自身の背中の様子を三次元画像で見えるようにした。
研究者が手に棒を持ち被験者の胸の高さで水平に動かしカメラに近づけ、それがカメラの視野から消えると同時にタイミングよく同型の棒で被験者の胸を突いた。
視覚と触覚の相互作用により自分の体がカメラの位置にあるような感覚を越すようにした。
二分間繰り返すと
「カメラにちかづて北棒が自分の胸を触ったような感覚がした。」
「自分自身のの画像がの背後にいるような気分だった」
カメラに向かってハンマーを振るうと被験者は体をグルットすくめた。