紅白

2007年11月25日コメント (1)
ロシア文学が難解なのは氏名やあだ名の呼び方の長き名に理由の一つがある。
男か女か年齢さえ判断がつきがたい。
翻訳者があまりにも言語に忠実すぎるのも一つであろう。

親しんだロシア文学の訳者は大体、米川正夫、原卓也、江川卓の面々ではなかったか。
外国語大学長がロシアのホテルに自ら缶詰めに律して完訳に挑んだ。
歯をボロボロにするほどの追い詰めたる状況で読みやすく仕上げた。

亀山郁夫の情熱はロシアの歴史を見据える姿勢にある。
2千万のロシア人が第二次大戦で戦死した。
スターリン時代の粛清で300万人が
強制労働で2千万がラーゲリ送り。

この悲しき政治、自然気候の中で生きるロシア人愛があったればこそ仕上がった。
亀山世代はゴルバチョフを信頼し、それが崩壊していく無貨幣社会的な社会環境のロシア人をいとおしんだ。。
ロシア人の顔はお金でゆがんできた。
プーチンのロシアに目をつぶり、なにもの興味も同情も湧かないそうだ。

その亀山郁夫翻訳の「カラマーゾフ兄弟」光文社版が50万部を完売してる。
光文社が最初に企画を持ちかけてきた。
平凡社からその後にオファーが会ったが最初に義理立てした実直さ。
西武入りの石井みたいで、売れ行きも含め
日本人も捨てたモンじゃ〜ない。

「カラマーゾフ兄弟」のテーマは人間の傲慢さにある。
浣読する秘訣は第二部をサラリ、或いは飛ばすことにある。

資本論を第一巻の剰余価値をやらず、第三巻から読めば理解できるようなもの。
第二部の大審問官、、ゾシマ長老を飛ばすことにある。

国家と神と人間の真のテーマをしり、この読み物語が裏で告げてるメッセージのことさえ読み解ける。

すべての性的可能性を失ってる去勢派は
純粋無垢な肉体という過激な思想の勢力が、いつかは力を握り、観念で帝政ロシアを崩壊させる。と警鐘してると言う。

師走がもうそこ、一年の修めも間じかで一年を振り返る行事もそれぞれ進められている。
また迎かえる準備の手帳、カレンダーコーナーは盛況。

この年代のそのメインは年越しのNHK「紅白歌合戦」
男女それぞれ25人づつ(だったか)流行った歌を国民的に選び一年を家族で回顧する風景がこの民族の年越し風景。・・・であった。
ところでこの3時間近い生放送番組で一番長く画面に写ってる人。
つまり何回も出てる人。・・??一人一曲でしょう。??
・・・・
司会者です!
その司会者に異変があった。白組の中居正広はオバサン視聴率受けといいとしても
紅組の司会が男たる「鶴瓶。」
芸とはいえパンツ一枚にでもなる問題の人物。
編集の利かない実況にはいわばもっとも危険なる賭けである。

良くぞNHKが踏み切ったものだが、
裏を返せばこの国民的番組の行く末の断末魔の叫びなんであろう。
2年後の60回を最後に終焉とも言われそれまでの延命処置のようだ。
点数にならない視聴率アップを目指した有名歌手のみのチームの桃組も企画されたらしい。

ビートルズのリズムの出現は世界の音楽を一変させた。
王女様から勲章がもらえた意味がわかろうというものだ。

紅白は歌謡曲中心で始まったが、時代はスッカリ変わっている。
民放が裏番組で紅白をぶっつぶせ!と企画挑戦したがいずれも敗退した。
アリと戦った男・アントニオ猪木と銘打ったり
漫才ブームの余勢をかってぶっつけたりしたが紅白は万全であった時期もある。

それが時代の波が番組継続自体を飲み込もうとしている。
年越しの風景が、すっかり様変わりした。

まず家族がテレびの前に揃わない。
テレビを通じて聴く時代でなく本人がカラオケで歌う時代。

紅白のメリットがない多価値観の時代。
松任谷由美は黒部のダムからだったか一昨年初めて出場
テレビでみれない神秘性が薄れただけで人気を落とした。

今年の目玉は誰になるのか。
SMAPの出場もジャニーズ事務所に断られ
矢沢永吉、竹内まりや、長淵剛、井上揚水、吉田拓郎、サザン
いずれもありえないようだ。
沈みかけたドロ船にはブッシュ政権に似て乗ろうとしない。

BZのみが可能性があるらしい。
流行語「どんだけぇ〜」のIKKO。マツケンサンバの振付師。
華道家カリヤザキ・・もちろん東国原宮崎知事ははずせまい。

選曲内定では思い出すことがある。
「大きな古時計」はサガワケイスケが広めた。
声優でドラエモンの大山信代の夫君でおしどり夫婦での番組もある。
シャイなサガワの苦痛は痛いほどの演出力が伝わる。

デレクターがわたしならこのような財産を利用して企画演出をさせ中身で勝負する。
流行を振り返るのを一年に限定せず前世代に標準をあわせざる得ない。

すでに当確の歌がある
「千の風にのって」
である。
カウンターテナーの宮崎の人・米良和良で聴いたが慄然とする。

それもそうだ逸話から歴史に秘めたものがある。
この歌の出来上がるまでのことがTIMUだったか何かにあった。

マリー・エリザベス・クラークは1905年オハイオ州デイトンで生まれた。
3歳で孤児になり、12歳で600k離れたボルチィモアの養女となった。

よって遠くから両親のお墓を見て過ごした。
独学で読み書きを覚え、読書のよりどころを見つけ詩作も始める。
22歳で衣料商を営むクラウド・フライェと結婚。花を育て家計を助けた。

1930年代反ユダヤでドイツからアメリカへの脱出が始まった。
その一人マーガレット・シェパルツコブはフライェ家にむかい入れられた。

ドイツに残した年老いた母に同情を注いだ。
老いすぎて彼女と一緒に来られなかった。

手紙を届かなくなると憂いを深めた。
安否を尋ねたがすでに亡くなっていた。

深い神経衰弱になる。
泣くばかり。
キッチンテーブルに勝って来た物を並べていた。
「ああママはこれが大好きだった。」
泣き出した。
そっと聞くと
「ママのお墓の前にたってサヨナラをいえなかったことなの」
マーガレットは泣きながら部屋に行った。

突然何かに打たれ食品を入れた紙袋を破ると何かを書き始めた。
そして戻ってきた彼女に
「ちょいとした詩を書いたの生と死について私が感じることなの。」
もし、これがチョット少しでもあなたの救いになってくれたら」
と渡した。
彼女は抱きしめ
「いつまでも大事にするわ」
泣き止んでくれた。

この詩の変形版がマーガレットの両親の友人たちによりポスターカードとして印刷され
知人たちに配られた。
以後これが人伝いで広がった。

新井満が北海道での台風でのアクシデントのときに「千の風に乗って」を完成するまでのいきさつを文芸春秋に書いたのは
これがベースである。

2004年にマリー・エリザベス・フライェが他界すると
「私のお墓の前で泣かないでください」の誌で世界中の人々に慰めを与えてくれた

・・・マリー・E・フライェは今月15日98歳のお年で他界されました・・
地元紙に長文の誌面を飾った。

作者不明として自由約となったこの誌は
日本では「千の風になって」と空前のヒットとなった。

他界する4年前。94歳のときにCBCのインタビューを残している。

この誌が自分のものでなく世界のものだと常に思ってました。
今ですらそう思っています。
この詩は心からの緒愛によって安らぎのために書かれたものです。
それでもし私がお金を請けとしてたら
この詩の価値は落ちていたでしょう。
もしかしたら私はばかだったかも。
でもそれでいいのです。
主婦マリーの選んだ道はあくまでも清い。

「千の風にのって」を聞き歌うと
凛とした気になるのは、神の言霊が息づいてるのかもしれない。

人類の共通項はどこの国に住もうとどの民族に属していようと同じなんであることを教えてくれる。
それにしてはこのキナ臭い地球を取り巻く政治自然環境は一体どうしたモンであろうか。

ブッシュと福田と北の将軍様も何回会談するより

日本人井上の発明した特許のないカラオケで共に歌うがいい。
血に飢えたる経済の米国も経済の本質がわかってくれるのかもしれない。
紅白歌合戦の平和な国の年越し風景の「合戦」程度が丁度いい。

サルコジ仏国大統領は富豪といとも簡単に結びつく。・
されが国の政治姿勢ではたまらない。
3日間アジアに来るが中国のみ。
60社長を引き連れてのトップセールス。

禁止してきた中国への武器輸出もやりかねない。
来年からはEUのトップにも座る。

イランの核について中国となにを話すのか。
指導者としての哲学を感じない。

「カラマーゾフ兄弟」のテーマの
人間の傲慢さ
の検証が全世界を被っている。
いまだなんの進歩もない人間の心の襞の確認が50万部の完売になっている。

日本民族は捨てたモンではない。
ただ自己の降りかかる災難の解決に向けての動きの進展はありそうにもない。

コメント

森砂千夏
森砂千夏
2007年11月25日11:36

人間って傲慢ですよね。
謙虚に生きてるようで、その裏で傲慢なんです。
謙虚と傲慢は表裏一体。
「カラマーゾフの兄弟」はまだ読んだことありません。

私は、ロシア文学は読んだことないですが、ドイツ文学は
少しかじったことがあります。ヘルマン・ヘッセが好きです。「デミアン」「友情」「車輪の下」など。

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